人生100年時代を迎えた現代、医療の発展やライフスタイルの多様化に伴い、僕たちはこれまで以上に「お金」と上手に付き合い、計画的に資産を形成する必要があります。長寿社会の中で、欲しいものを手に入れたり、やりたいことを実現したり、老後を豊かに過ごしたりするためには、しっかりとした資金計画が欠かせません。
特に、老後も含め「選択できる人生」を送り続けるためには、若いうちから計画的な資産形成が重要です。資産形成には、「成長株」や「投資信託」などの株式投資が効果的です。株式投資にはリスクも伴いますが、適切なポイントを押さえれば、長期的に見て資産を増やすことが期待できます。
とりわけ今年から始まった「NISA」制度を活用することで、非課税での資産運用が可能となり、長期の資産形成がさらに有利になります。まず最初に、自分の「ライフプラン」を書き出してみましょう。
20代、30代、40代、50代といった年齢ごとのステージで、自分がどのように過ごしたいのか?また必要な資金はどのくらいか?を考えることが、資産形成の第一歩です。将来的にどのような趣味を楽しみたいのか?住まいはどこにしたいのか?そしていつまで働きたいのか?
これらをリストアップすることで、「人生に必要なお金」が見えてきます。このライフプランに基づき、必要な資金額を逆算して、資産形成の目標を設定します。
「60歳までにいくらの資産を形成したいか?」「老後にいくらの生活費が必要か?」などを明確にすることで、長期的な資産運用が効果的に進められます。
ここで注目すべきなのは、「成長株」への長期投資と「複利効果」を活用することです。米国の成長企業への投資や、それらに連動する投資信託は、将来的なリターンが期待できるものです。
無敗の大富豪から学んだ「株式投資法」を用いることで、着実に資産を増やすことができます。具体的には、次のような手法を取り入れます。
1.成長する米国企業の株式を見極める将来の成長が見込まれる企業に焦点を当て、投資先を選定します。米国には、世界をリードする革新的な企業が多く存在しており、これらの成長を取り込むことで、長期的なリターンを期待できます。
2.投資信託や積み立て投資毎月少しずつ積み立てていくことで、大きな初期投資を必要とせず、少額でもコツコツと資産を増やすことが可能です。特に、投資信託は分散投資によるリスク分散が図れるため、初心者にも適しています。
3.長期視点の資産運用と複利効果資産運用の成功には、長期的な視点が不可欠です。複利の効果で運用益がさらに利益を生み、年を重ねるごとに資産が増大していくのが特徴です。
「NISA」も活用することで、非課税の恩恵を受けながら資産を効果的に増やせるでしょう。しっかりとライフプランを立て、成長株や投資信託を使った長期視点の資産形成で、選択できる豊かな人生を築いてください。
なぜ「長期投資」を行うのか?
株式投資の力を最大限に引き出すためには、短期的な視点に留まらず、少なくとも5年以上、可能であれば半永久的に保有する「長期投資」が求められます。株式は、成長が見込まれる米国企業の株であったとしても、短期的には価格が上下しやすく、不安定で「運」に左右されることも少なくありません。
しかし、5年から10年といった長期的な視点で見ると、企業の成長が徐々に反映され、株価は企業の本質的な成長に伴って上昇する傾向があるのです。長期投資では、企業が複利的に成長していくことが期待できます。結果として、年利数パーセントという緩やかな増加ではなく、年利20%〜50%といった大きな成長率が実現できます。
このような成長を考慮に入れると、長期的な視点を持つことがどれほど重要かがわかります。たとえば、22歳の新卒社員が、毎月1万円を株式投資に回すとしましょう。この「たった1万円」という金額も、コツコツと積み立て続ければ、将来大きな資産に成長する可能性を秘めています。もし、この1万円を年間平均24%で複利運用していけたとした場合、以下のような資産形成が期待できます。
-3年目:52万円
-6年目:158万円
-9年目:374万円
-12年目:815万円
-15年目:1,716万円
-18年目:3,552万円
-21年目:7,298万円
-24年目:1億4,940万円
-27年目:3億529万円
-30年目:6億2,328万円
このように、毎月たった1万円ずつの運用でも、30年間続けることで52歳時点で6億円以上の資産を形成できる可能性があるのです。ただし、ここで重要なのは、長期的に見て成長する企業や投資信託を見極めるスキルです。投資先を慎重に選び、堅実に運用することが必要です。
しかし、同じ1万円の積立でも、5年しか運用期間がなければ最終的な資産は約114万円、10年では約488万円にとどまります。スタートが遅れるほど、資産形成の機会が縮小し、老後資金としての目標額に到達することが難しくなります。
そのため、50歳や60歳から投資を始めると、老後までの運用期間が短くなる分、毎月の投資額を10万や20万と増やさなければ目標達成が難しくなるかもしれません。つまり、早期からの長期投資は「時間を味方にする」ということです。
長期の複利効果を活かすことで、少額の積立でも将来的には大きなリターンを得られる可能性があります。このため、「若いうちに始める」「少額でも継続する」ことが長期投資の鍵となるのです。
なぜコツコツ積み立て投資をするのか?
株式投資を始める際に、毎月少しずつ定額を積み立てていく「コツコツ積み立て投資」は、非常に有効な手法です。この方法を取る理由には、株価の短期的な時合が予測困難であるという市場の性質が大きく関わっています。
どの企業の株も、短期的には常に上がり続けるわけでもなく、逆に下がり続けるわけでもありません。株価は、さまざまな要因で変動します。企業自体の成長性が高くても、金利の変動や世界経済の状況、金融政策、戦争、自然災害といった予測できない要因が絡み合い、株式相場は日々上下します。
そのため、短期間では大きな波があり、短期的な相場の上下を見極めて「最適な買い時」を狙うことは非常に難しいのです。このような状況下では、株価が下がったときに「今がチャンス!」と買ってもさらに下がってしまうこともありますし、逆に株価が上がり始めたときに「高すぎるから買えない」と思って見送ってしまうと、その後も上がり続け、チャンスを逃してしまうこともあります。
また、こうした迷いや躊躇が続くと、結局のところ株式の購入量が増えず、資産形成が進まないまま時間が過ぎてしまうということにもなりかねません。そこで、投資家に推奨されるのが、一定金額を毎月継続的に投資する「ドルコスト平均法」という手法です。
この方法では、毎月一定額を同じ銘柄に投資し続けることで、株価が高いときは少なく、株価が安いときには多く買うことができ、購入価格が平均化されます。これにより、株価が変動する市場環境の中でも、長期的には利益を上げやすくなるとされています。
「ドルコスト平均法」では、株価が暴落した場合でも、そのときに多くの株を買うことで、株価が回復した際に大きなリターンが得られる可能性が高まります。また、たとえ株価が以前の最高値まで戻らなくても、積み立てで増やした株数により収益が確保できるため、長期的な成長が見込まれる企業への投資には特に適しています。
このように、毎月1万円や3万円、あるいは5万円、10万円といった少額であっても定期的に積み立てを行うことで、投資資金が乏しい人でも着実に資産を増やすことが可能です。まとまった資金がなくても、コツコツと積み立てを続けることで資産形成が可能であり、これが「株式投資は誰でもできる」といわれる理由の一つです。
つまり、「ドルコスト平均法」は、資金に余裕がないサラリーマンや学生、初めて投資を始める人でも、手軽に始められる投資手法であり、時間と複利の力を活かして資産を増やしていくための強力な方法といえるのです。
この積み立て投資を続けることで、長期的に「選択できる人生」を得るための安定した資産形成が期待できるでしょう。「資金がないから投資できない」という言い訳を払拭し、少しずつでも継続的に投資に取り組むことで、着実な資産形成を目指していきましょう。
運用益を全額非課税で受け取れる「NISA」
今年からスタートした「NISA」は、長期的な資産形成において大変有利な制度です。特に、成長株への長期投資や毎月コツコツと積み立てていく投資戦略を最大限に活用できる点で、投資初心者にも熟練の投資家にも魅力的な制度となっています。
NISAの最大の特徴は、運用益が全額非課税になることです。通常、株式投資や投資信託の売却益や配当金には約20%の税金が課されますが、NISAではこれが免除され、得た利益をまるごと資産として手に入れることができます。
この仕組みにより、長期的に成長する株に投資することで、税金を気にせず資産を増やしていくことが可能となるのです。日本居住の18歳以上であれば誰でもNISAを利用できます。利用するには大手証券会社の中から一つを選び、そのNISA口座を通して投資を行います。
この口座で成長株に毎月少額からでもコツコツと積み立てることで、長い目で見て大きな資産形成が期待できます。毎月1万円を成長株に投資し、年平均24%の複利で運用したとしましょう。この場合、30年後には約6億2,000万円にまで増える計算になります。
この額の内、一人当たり最大1,800万円の非課税で受け取れるのは、まさにNISAならではのメリットです。人生100年時代と言われる現代、こうした資産を築くことで、選択肢にあふれる豊かな生活を送ることができるでしょう。
将来のために今からできる準備として、NISAを活用し、成長株をしっかりと見極めて長期投資に取り組むことが重要です。とはいえ、どの銘柄を選ぶべきか?どういった基準で投資を行うべきか?といった点には学びが必要です。
「北の株式投資大学」では、こうした株式投資に関する基礎から応用までを学べる環境が整っています。NISAの活用法や成長株の選び方についても学べるため、将来の資産形成を真剣に考える方にとって非常に有益な情報が得られるでしょう。
「北の株式投資大学」 https://m.kitasociety.com/k-univ