楽天グループの今年1月〜9月まで9ヶ月間の決算は、最終的な損益がおよそ2,080億円の赤字とのこと。主な理由は携帯電話事業が基地局の整備の負担。5期連続の赤字。楽天は、基地局の整備のために発行した多額の社債の償還を、来年以降に控えています。
社債の償還予定
・2024年:約3,325億円
・2025年:約4,760億円
・2026年:約1,625億円
・2027年:約1,700億円
財務基盤の強化と、携帯電話事業の早期の黒字化が引き続き経営課題とのことです。このしわ寄せが、「楽天ポイント」の改悪などに波及してしまっていますね。
日本で生まれ育った僕としては、日本企業には是非是非頑張ってもらいたい。日本で弟に代表になってもらっている物販会社法人でも、「ロイ式」を行っている、「楽天商店」の店舗の売上もジワジワ増えていますし。「楽天証券」も活用していますし。マレーシアの「楽天証券」も持っていて、「コロナ禍」で暴落した時に購入した「AirAsiaX」の株が、株価3倍くらいになっています。
僕個人的にも、「楽天」は応援しているのですが。一方で、僕が「株式投資」を行っている米国のIT系企業と比べてしまうと。悲しいほどの差があり、年月の経過と共に、桁違いのレベルで、引き離されて行くのが見えてしまいますね。楽天に限らず、日本人が経営する企業は、根本的な部分が欠如していると思います。
その代表的な部分に、あまりにも無駄なことに投資をし続けている。企業の長期的な成長に、本当に必要なことだけに、資金を投じることができていないということが分析できてしまいます。こういう部分からも、僕たちが日本企業の株に投資をできない部分。限られた貴重な資金を、投資する先としては、「米国企業一択」になってしまいます。
なぜなら、僕たちが「株式投資」を行っている理由は、ボランティア活動ではなくて、「資金を増やすため」なわけなので。確実な将来の成長性が見られない企業の株を購入することができませんね。
「月を追いかけるデータセンター」
米国を代表する企業の一つ、「Alphabet(Google)」の、「月を追いかけるデータセンター」はご存知でしょうか?「Alphabet(Google)」と言えば、年間売上約2,828億ドル(約42.4兆円)、純利益599億ドル(約8.9兆円)の国家予算レベルの巨大企業ですが。その「節約」・・・無駄なことには一切資金を投じない具合はいまだにすごいものがあります。
その姿勢が、「月を追いかけるデータセンター」にも集約されているのですが。Googleが「データセンター」を作る基準は、その場所の土地代、電気代、税金が安い場所。世界中のどこであっても、コストが下げられるのであれば、そこに「データセンター」を作る。
例えば、ベルギーのブリュッセル郊外にもGoogleの「データセンター」がありますが。通常データセンターは、サーバーコンピューターやハードディスクが出す熱を冷やさなければ故障の原因になる。電気代だけでも年間数億円もかかってしまいます。
ところが、ブリュッセルの平均気温は、19度〜22度なので、「データセンター」に冷房を入れなくてすむ。冷房なしで、外気と水を使ってセンター内部を冷やせる。かなりの電気代が節約できるわけです。
そんなブリュッセルでも、夏には数日間だけ暑くなる日があるのですが。この数日間は「データセンター」の稼働を止めて、世界中にある他の「データセンター」に分散させてしまうのです。年間たった数日間だけでも、節約できる電気代は節約してしまう徹底ぶりです。
さらに、世界中にある「データセンター」の内、夜になっている場所の「データセンター」だけを稼働させて、昼になっている場所の「データセンター」の稼働は停止させてしまう。夜は外気が冷たいので、冷房を使わなくても、空冷と水冷で機器を十分に冷やせるし。多くの国では夜間電力は割安に設定されているというメリットもあります。
昼になって停止する「データセンター」の仕事やデータは、「自動的に月が見えるデータセンター」へ分散させてしまうのです。これをGoogleはシステムを組んで自動的に行なっています。「月を追いかけるデータセンター」
1台2,840ドルのパソコンで「データセンター」構築
Googleと言えば今日では世界の検索エンジンの約92.6%を占拠していますが。それを支えているのが、「データセンター」ですが。今日、Googleが「検索エンジン」で一人勝ちできた背景には。こうした「節約」を、創業時から一貫して行っていたことがあります。
例えば、1999年頃、「検索エンジン」を作って提供していた企業は世界中に沢山ありましたが。他社は膨大な資金を使って、IBMから1台80万ドルもする高性能コンピューターを何台も並べていました。一方でGoogleは、近所の家電量販店に行って、大量に普通のパソコンを購入。1台2,840ドル程度の安いパソコンを88台購入すれば、IBMの構成のサーバーと同じ性能になる。
3分の1以下の価格で、同じ性能が手に入る。これで、「データセンター」を作りました。「データセンター」を設置する土地建物の賃貸料は面積で決まるので、同じ面積にできるだけパソコンを詰め込むため、床から天井まで隙間なくパソコンを並べていたのです。
Googleが徹底的に「節約」する理由が、「競争力」を持つためです。将来Googleの「検索エンジン」事業が大きくなった時、ライバルを駆逐しなくてはならない。その時生死を分けるのは、質の高いサービスを提供できるかどうか。高性能かつ大規模な「データセンター」を持っていることは「検索結果が素早く出せる」ための重要な質を決める条件になります。
ライバル間での「データーセンター投資戦争」になる際、
・ライバルのサーバーが1台80万ドル、
・Googleが88台25万ドルであれば、
同じ資金で3倍の設備投資ができることになります。
さらに、Googleのパソコン台数が数え切れないほどになった(1億台)。当然毎日数台故障しますし、IBMの高性能コンピューターのようなサポートも受けられませんが。Googleはどれかのパソコンが故障したら、自動的にそのパソコンを使わないようにするソフトウェアを構築。一台2,000ドル程度であれば、壊れてもすぐに交換できてしまいます。
日本企業が勝てるワケがない・・・涙
低コストで「武器」を調達できる環境を予め準備しておき、イザという時には大量の資金を投じて、ライバルを圧倒しようとGoogleは約24年前から考えていたのです。明確なコストダウンの目的基準があり、この考え方が後に世界におけるGoogleの圧勝と独占につながることになる決定打につながったのです。
年間42兆円も売上を叩き出している企業が当時と変わらず、無駄なことには投資をしないことを、徹底している中で。楽天グループだけでなく、日本のIT企業各社を見ると、いかに行き当たりばったり的なことに大切な資金を投じてしまっているか・・・。しかも、行き当たりばったり的な・・・。日本企業が、米国企業に絶対に勝てない理由が、こういう部分にも集約されてしまっていますね。
僕にとって、将来の成長性を期待している企業が別にあるので、僕は「Alphabet(Google)」の株は購入していませんが。当然、こうした企業の「立体考察法」に基づく「企業研究」は徹底的に行なっています。そして、Googleが行っている経営方針には、色々と学ばせて頂ける部分が多々あります。
自分に落とし込んで、真似できる考え方は、真似している次第です。ちなみに、無敗の株式投資家、メンターであるマスターヒロさん直伝の「立体考察法」に基づく「企業研究」は、「北の株式投資大学」の中で、毎月一社、継続的に考察しています。
「米国株」の中でも、どんな株を購入すれば良いのか?なぜその企業が成長して行くのか?自分でゼロから探さなくても、毎月の「企業研究」を聞いている中で、その中から、自分が「将来の成長性」を実感できるものを。「選んで投資するだけ」で良いと思います。
ただし、あくまでも自己責任で!最低限、僕の「企業研究のお話」を聞いているだけでも。買うべきではない株は何なのかが分かりますし。成長企業が成長企業たる根拠が、見えてくると思いますね。しかし、株は購入できませんが、日本企業は陰ながら応援しています!「楽天ホールディングス」には頑張ってもらいたいと思います。
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