仕事は、1年前より軽くなりましたか?
ChatGPTやClaudeに、毎月お金を払っている方は多いと思います。その方たちの仕事が、この1年でどれだけ変わったのか?今日は、そこを見ていきます。まず、国の調査からです。総務省の『情報通信白書』令和8年版に、こういう数字が載っていました。生成AIを使ったことがある人が、26.7%から58.8%へ。1年で倍以上です。2026年7月に公表されたものですね。
会社のほうも同じです。野村総合研究所が2025年に517社に聞いたところ、導入済みと答えた会社は57.7%。半分を超えました。ところが、同じ調査で課題に挙がっていたのが、これです。リテラシーやスキルが不足している。70.3%。しかも、前の年より増えています。入れたのに、使えていない。その実感のほうが、広がっているわけです。
では、会社で何に使われているのか?帝国データバンクが2026年3月に1万社あまりに聞いています。いちばん多い使い道は、文章の作成・要約・校正でした。文章です。画像でも、動画でもありません。会社が実際にいちばん多く任せているのは、文章の仕事でした。
ここで、1つ考えてみてください。使う人は、1年で倍になりました。会社の半分以上が、導入を終えました。では、あなたの手元の仕事は、1年前と比べてどれだけ軽くなりましたか?ここが変わっていないなら、道具の数の問題ではありません。使い方の段が、上がっていないだけです。
そして、その段は5つあります。ここで1つ、お断りしておきます。数字を並べたのは、世の中が進んでいるから焦ってください、という話をするためではありません。むしろ逆です。半分以上の会社が導入を済ませたのに、7割がスキル不足を課題に挙げている。つまり、AIを導入した人のほとんどが同じところで止まっています。あなただけが遅れているわけではないのですね。
ただ、止まっている場所がどこなのかは、知っておいたほうがいい。自分がどこで止まっているか分からないまま、次の道具を買い足しても動きません。地図の上で、いまいる場所に印をつけるところから始めます。その印の付け方を、これからお話しします。
AIの使い方には、5つのレベルがあります
AIの使い方には、レベルが5つあります。順にお話しします。レベル1は、質問と翻訳と文章づくりに使う段階。検索の道具と同じ使い方ですね。レベル2は、指示文を工夫して、毎日の業務に組み込んでいる段階。レベル3になると、業務の一部が自動になります。毎朝、決まったレポートが自動で上がってくる。レベル4は、複数のAIが連携して、1つの仕事を最後まで仕上げます。レベル5は、AIの仕組みが自分で動いている状態です。朝起きると、仕事が終わっている。
ここまでが、5つの段です。さて、あなたはどこにいますか?毎月お金を払っていても、使っているのが調べものと、メールの言い回しの手直しなら、レベル1です。ここは、悪いことではありません。誰もがそこから始めます。問題はその次です。
レベル2は、努力しているのに報われにくい、いちばんしんどい場所だと思っています。指示文を工夫して、長い説明を書いて、返ってきたものを直して、また説明する。毎日やっているのに、翌日になると、またゼロから説明し直している。多くの方が立ち止まっているのは、レベル2とレベル3の間の段差です。
最低でもレベル3、業務の一部を任せられるところまでは上がっておいてほしい。それが、僕の見立てです。レベル3に上がると、景色が変わります。朝、パソコンを開いた時点で、昨日の続きが進んでいるからです。毎朝の情報整理でも、決まった形の報告書でも構いません。
1つでも手から離れていれば、そこがレベル3です。残業がなくなります、という話ではありません。同じ時間で、手をつけられる仕事の数が変わります。レベル2のままだと、AIを使うほど忙しくなります。毎回説明して、毎回直すからですね。僕のところに来る相談も、ほとんどがこの段です。
プロンプトの本を何冊も読んで、うまい指示文を探している。探し方が間違っているわけではありません。ただ、うまい指示文を毎回探すのと、1度書いて置いておくのとでは、行き先が違います。前者はレベル2の中でうまくなる道。後者がレベル3へ上がる道です。同じ時間をかけるなら、後者に使ったほうが残ります。指示文は消えますが、置いたものは残るからです。
3つの質問で、いまいる場所が分かります
自分がどのレベルにいるのか?3つの質問で分かります。1つ目。AIに、昨日と同じ説明を今日もしていませんか?2つ目。AIが返したものを、毎回自分で大きく書き直していませんか?3つ目。寝ている間にAIが進めてくれている仕事は、ありますか?1つ目と2つ目が当てはまって、3つ目が無いなら、レベル2のあたりです。
この段差に気づいた方から、声が届いています。40代の会社員の方は、「AI利用し収益化していくのが目的でしたが、その前にサラリーマン(管理職)としてlevel3までは必達しないと市場価値が消える危機感を強く覚えました。」収益化の前に、自分の市場価値。この順番で危機感を持たれたのが、印象に残りました。
学び始めて1か月の30代の会社員の方は、こう書かれています。「問題は、AIにどのような質問をするのか?どのような答えを自分は求めているのか?それを活用して自身の仕事の何と何を置き換えできそうか?という自分の頭のほうが問題だなと。自分自身が、明確に言語化できていないなら、返ってくる答えも、それに合わせたものしかでてこないだろう。」道具ではなく、自分の頭のほう。ここに気づけた方は、段差を越えていきます。20代の会社員の方は、学び始めた日にこう書かれました。
「何のためにAIを活用したいのか、自分自身の目的が無いことが不安になりました。」目的が無いまま道具だけ増やしても、レベルは上がりません。逆に言えば、やることは決まっています。毎回していた説明を、1度だけ書いて、AIに持たせる。返ってきたものを直している部分を、先に基準として渡しておく。
この2つで、レベル2の足踏みは終わります。難しい作業ではありません。ただ、そこに気づかないまま1年が過ぎていきます。毎月の料金だけが、静かに積み上がります。3つの質問に戻ります。昨日と同じ説明をしていないか?毎回大きく書き直していないか?寝ている間に進んでいる仕事があるか?
この3つは、今夜のうちに確かめられます。紙に書く必要もありません。今日AIに出した指示を、1つ思い出すだけで足ります。その指示は、先月も出していませんでしたか?出していたなら、そこが置き場所の候補になります。
10月3日(土)21時、10月4日(日)10時に開催します
『レベルファイブAI経営マスタリー』の説明会を兼ねたセミナーを、2日続けて開きます。10月3日(土)21時から。10月4日(日)10時から。内容は同じですので、ご都合のいいほうをお選びください。お話しするのは、レベル2とレベル3の間にある段差の越え方です。
講座の名前には、理由があります。AIの活用レベル5を、受講生の全員に達成してもらう。その理念から付けた名前です。そのための方法が、AIを育てること。そして、レベルを上げる本当のノウハウも、AIを育てる要も、言語化の力にあります。レベル2からレベル3へ上がるときに、何を1度だけ書いて、どこに置くのか?そこを、順を追ってお話しします。
当日は、僕のパソコンをそのままお見せします。実際に動かしながらお話しします。プログラミングは要りません。理系の素養も、英語も、必要はありません。パソコンが得意ではない方でも構いません。講義は、12か月の年間プログラムです。ただ、パソコン画面越しの講義だけでは、1人で設定まで進めない方が、正直に言って多いのですね。
ですから毎月、オフの世界で『地獄のAI合宿』を開き、設定まで一緒に終わらせています。東京の会議室で、朝から夕方まで手を動かします。6月から、12月を除く毎月。これまでに4回開きました。一度スキルにして、あなたのAIに入れたものは、ずっと手元に残ります。
道具が替わっても、そこは変わりません。昨日と同じ説明を、今日もする必要がなくなります。AIは、育てた時間の分だけ積み上がっていきます。始めた日が、そのまま、積み上げの1日目になります。レベルの話は、人と比べるためのものではありません。いまどこにいて、次にどこへ行くのかを決めるためのものです。まだ一度ものぞいたことがないなら、1度見に来てください。
『レベルファイブAI経営マスタリー』説明会を兼ねたセミナー
10月3日(土)21時〜
10月4日(日)10時〜
※両日とも同じ内容です◆お申し込みはこちらから→https://m.kitasociety.com/261003-04
当日は、その場で質問も受けつけます。あなたは今、どのレベルにいますか?その答え合わせから、始めましょう。