僕たちが長期的な豊かさを築いていくためには、「生活費を自力で稼ぐ力」と「資産形成を設計する力」の両方が不可欠です。この二つのバランスが整って初めて、人生の自由度は大きく広がっていきます。たとえば、就労によって生活費を稼ぐというのは“短期の現金を得る構造”であり、生活を維持するうえで欠かすことのできない基礎体力のようなものです。
一方、資産形成というのは“中長期の視点で時間の経過を味方につける構造”であり、人生の後半で効力を発揮する“持久力”のような性質を持っています。しかし、多くの人はこの二つの世界を同時に見ようとせず、「今月の生活費をどうするか?」という短期思考だけで人生を設計してしまいがちです。(この場合、設計そのものをしていないとも言えますが・・・。)
仕事を失う不安、給料が上がらない焦り、将来への漠然とした心配・・・こうした感情に押されて、長期的な準備がおろそかになりやすいのです。長期の資産形成では「複利」「信用」「資金管理」といった概念を理解しておく必要があります。これは投資のテクニックというよりも、“お金の構造を理解する思考そのもの”です。
構造を知ることで、僕たちは中長期の視点を持つことができ、短期の不安に振り回されにくくなります。また、僕たちは生活費を自力で稼げるようになって初めて、中長期の視点で資金設計を考えられるようになります。生活が逼迫(ひっぱく)している状態では、人はどうしても短期的な判断に偏ってしまうからです。
逆に、毎月安定して生活費がまかなえる状態に到達すると、ようやく精神的な余裕を持ち、“将来に向けた資金設計”という視野を持つことができます。こうした背景から、「まずは自力で生活費を稼ぐ」「そのうえで中長期の資金構造を学ぶ」という二段階のプロセスがとても重要になります。
今日は、生活費を自力で稼ぐ状態になるまでのステップ、そこから資金構造を理解するステージへ進む意味、その過程で必要となる学びや姿勢について、体系的にお伝えしていきます。自力で生活費を稼げるようになった先には、“マネーゲーム”とも呼べる領域・・・すなわち「資金の構造を理解し、時間を味方につける世界」が広がっています。
精神的独立の構造
サラリーマンとして仕事をすることは、安定した収入を得るという意味で大きな価値があります。しかし、“収入源が会社であること”には、必ず構造的なリスクも伴います。給料は急に上がるものではなく、人間関係・評価・異動・景気など、自分ではコントロールできない要素に大きく左右されてしまいます。
役職定年やリストラのリスクも年々増加しており、「会社に生活を依存している状態」は精神的な不安を抱えやすい構造と言えます。僕自身、新卒で上場企業へ就職し、約12年間サラリーマンとして働いた経験がありますが、今思えば“よくあの環境で働き続けられたな”と感じます。当時の僕は、自分の心が「会社に握られている」感覚に気づいていませんでした。
しかし、入社3年目以降、副業によって会社の収入を超える金額を稼げるようになったことで、精神が一気に楽になりました。これは、お金を多く稼いだからではなく、“心理的な自由を手に入れた”ことが理由です。人間関係がつらい、上司が怖い、会社の中での自分の将来が不安。そうした問題は「生活の糧を会社に握られている」状態だと、大きなストレスになります。
しかし、自力で生活費を稼げるようになると、「最悪、辞めても大丈夫」という心の余裕が生まれます。ここで重要なのは、サラリーマンの給料を超える収入を得ること自体が目的ではないということです。目的は、“精神的に会社から独立すること”です。
副業によって生活費以上の金額を稼げるようになると、会社の仕事に対して自主性と余裕を持ち、理不尽な状況にも無理に合わせる必要がなくなります。行動の選択肢が増えることで、仕事そのものがむしろ楽しくなる人も多いです。だからこそ、サラリーマンとして働きながら副業を育て、生活費と同等かそれ以上の収入源を確保することは、精神的独立のために非常に有効です。
この段階を“生活費ステージ”と呼ぶならば、ここを突破することが、次の“資金構造ステージ”へ進む前提条件になります。そして、この生活費ステージを突破した後に、初めて“長期の資金構造”という世界を健全に学ぶことができるようになります。
二本柱を同時に設計する
自力で生活費を稼げるようになった人が次に必要とするのは、“短期の生活費と長期の資産構造を明確に分けて考えること”です。生活費のための収入は、就労やビジネスによって稼ぐという“短期のキャッシュフロー”が中心です。一方で、資産形成は、時間をかけてじっくり育てる“長期のストック構造”を前提とします。
この二つは本来別物であり、混同するとどちらも中途半端になってしまいます。たとえば、短期の生活費を焦って資産形成の仕組みに求め始めると、精神的に不安定になり、適切な判断ができなくなってしまいます。逆に、長期の資産形成のための仕組みを持ちながらも、生活費をビジネスや就労で安定的に得られていれば、中長期の判断がブレることはありません。
重要なのは、生活費を稼ぐ仕組みがあるからこそ、長期の資産構造を冷静に維持できるということです。生活費ステージを突破した後は、中長期の視点で資産構造を学ぶフェーズへ移行することができます。ここで学ぶべきは、具体的な投資手法ではなく、
・複利
・信用
・資金管理
・法人を使った戦略的な資金の器
といった“構造的な金融リテラシー”です。これらは投資テクニックではなく、“資金を長期で安全に扱うための知識”であり、人生の後半で強く効いてくる学びになります。この学習フェーズを「マネーゲームのステージ」と表現することができますが、ここで言うマネーゲームとは、リスクを追うギャンブルのことではありません。
マネーゲームとは、長期の資金計画を理解し、適切な管理のもとで持続的に運用するという“時間の使い方”そのものです。生活費ステージと資金構造ステージの二本柱を確立できたとき、初めて僕たちは精神的にも経済的にも安定し、将来に向けた選択肢を大きく広げることができます。
あなたは今どのステージにいますか?
豊かさを築くためには・・・短期の生活費ステージと長期の資金構造ステージの二つを理解し、段階を踏んで進む必要があります。まずは、生活費を安定して稼げる状態に到達すること。それが精神的独立につながり、会社や他者に生活を握られるストレスから解放されていきます。
次に、生活費ステージを突破したら、「お金持ちになること」を目的として資金構造の学習ステージへ進みます。ここで求められるのは、具体的な投資より先に、金融構造・資金管理・長期思考といった“概念の理解”です。そして最後に、自分が今どのステージにいるのかを冷静に把握し、取り組むべき優先順位を明確にすることです。
人生には、“今だからできる準備”があります。時間は戻ってきません。しかし、学ぶことで未来の軌道を変えることはいつでもできます。あなたが今どの地点にいようとも、これから設計図を描くことは可能です。必要なのは、「現状を知ること」そして「正しい順序で積み上げること」です。まずは自分と家族の生活を守りながら、長期の視点で人生を再設計することを始めてください。あなたの未来は、いまここから変えられます。
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