考える場所と、動く場所を、分ける
ここまで、何回かに分けて、50代からの、お金と、仕事の話を、してきました。育てたAIが、どうやって、実際に、働いてくれるのか。その、中身の話を、します。
AIに、仕事を、任せる。そう聞くと、何か、難しい操作を、覚えるのだろうと、身構える方が、いらっしゃいます。けれど、本当のところは、とても、単純です。まず、知っておくと、らくになることが、一つ、あります。AIには、役割の違う、二つの場所が、ある、ということです。
一つは、考える場所。相談に乗り、設計図を描き、判断を、助けてくれる場所です。ここは、いわば、頭脳です。もう一つは、動く場所。その設計図を受け取って、実際に、手を動かす場所です。ファイルをつくり、形を変え、保存まで、やり切る。ここは、いわば、手足です。
この二つを、分けて、考える。たったこれだけで、つまずきの、大半が、消えます。よくある、失敗が、あります。考える場所に、「このファイルを、変えておいて」と、頼んでしまう。考える場所は、あなたの手元のファイルに、直接手を触れられません。頭脳に、手足の仕事を、させようとしている。だから、うまく、いかないのです。
逆も、あります。動く場所に、「なんだか、いい感じに、整えておいて」と、ふわっと、相談する。動く場所は、あいまいな相談から、意図を汲むのが、苦手です。実行の担当者に、企画会議を、させているようなもので、遠回りに、なります。頭脳には、相談を。手足には、指示を。この、交通整理が、仕組み全体の、背骨に、なります。
たとえるなら、会社の中の、役員と、現場の、関係に、近いものです。役員に、重い荷物を、運ばせようとしても、うまく、いきません。現場の担当者に、会社の方針を、一から決めさせるのも、無理があります。それぞれに、向いた仕事が、あります。考える場所は、考える仕事を。動く場所は、動く仕事を。持ち場を、守らせる。ただ、それだけの、話です。
日本語で相談し、うなずくだけ
では、実際に、どう進めるのか?ここで、一つのやり方を、お見せします。往復ループ、と、呼んでいるものです。たとえば手元に、一枚のPDFが、あるとします。このままでは、教材として、使いにくい。形を、変えたい。けれど、どう頼めばいいのか、分からない。そういうときは、まず、考える場所に、日本語で、相談します。
このPDFを、教材の形に、したい。どこに、あるファイルで、どこに、保存したいのか。それを、話すだけです。すると、考える場所が、動く場所に、渡すための、指示文を、代わりに、組み立てて、くれます。指示文を書くのは、あなたでは、ありません。あなたは、困りごとを、話すだけです。
組み上がった指示文を、動く場所に、貼りつけます。すると、動く場所は、「この操作を、実行しても、よいですか?」と、必ず、確認してきます。ここが、大事な、ところです。勝手に、動き出すことは、ありません。内容を、読んで。問題が、なければ、うなずく。
違うと、思えば、断る。それだけで、止まります。もし、確認画面の意味が、分からなければ。その文章を、そのまま、考える場所に貼って、これは、何をしようと、していますか、と、聞けば、いいのです。それも、往復ループの、一部です。うなずけば、動く場所が、仕事を、します。できあがったものを、確かめる。
たとえば、ばらばらだった、資料が。一つの、読みやすい形に、まとまっている。散らかっていた、ファイルが。きちんと、名前をつけられ、決めた場所に、並んでいる。はじめて、これを見たときは。少し、不思議な、気持ちに、なるかもしれません。自分は、日本語で、話しただけ。
それなのに、ちゃんと、形に、なっている。もし、思った形と、違っていたら。その結果を、考える場所に、報告して、また、相談から、やり直す。行って、戻って、また、行く。だから、往復ループと、呼んでいます。守るべき作法は、一つ、だけです。内容が、分からないまま、うなずかないこと。これさえ、守っていれば、怖いことは、何も、ありません。
専門プログラムを書いた人は、一人もいない
ここまでの話で、一度も、出てこなかった言葉が、あります。プログラム、です。特別なプログラムを、書いた人は、一人も、いません。やったことは、日本語で、相談する。確認して、うなずく。結果を、確かめる。この、繰り返しだけ、です。それだけで、AIに、自分のビジネスを、教え込み。触れてほしくない場所に、線を、引き。大切なデータを、安全な場所に、貯めていく。そういうことが、できるように、なります。
専門知識は、いりませんでした。必要だったのは、ただ一つ。何を、したいのかを、自分の言葉で、伝える力。これだけ、です。僕自身、最初は、コードの一行も、書けませんでした。今も、書けません。それでも、日本語で、相談を、重ねるうちに。AIが、僕のやりたいことを、形に、してくれる。気づけば、一人では、とても、手が回らなかった量の仕事が、静かに、片づいていく。
はじめは、半信半疑でした。こんなに、簡単で、いいのか、と。けれど、やってみると、本当に、それだけ、でした。ここで、思い出して、みてください。AIの時代に、人が磨くべき力は、言語化力と、判断力の、二つだけでした。往復ループで、やっていることは、まさに、その二つ、です。
何を、したいのかを、言葉にする。出てきた結果を見て、これでいいか、判断する。30年、働いてきた方なら。どちらも、すでに、持っている力、です。新しく、覚えることは、ありません。今まで、培ってきたものを、そのまま、使うだけ、です。
一年後、二つの道
最後に、二人の、50代の話を、します。二人とも、同じ年に、同じ不安を、抱えていました。この先、年収は、下がっていく。体力も、落ちていく。残された時間は、限られている。一人は、迷った末に、今は、まだいいと、考えました。会社が、本格的に動き出したら。もう少し、やり方が、固まったら。そのときに、始めればいい、と。もう一人は、手元で、小さく、始めてみました。
日本語で、相談し。うなずいて。結果を、確かめる。その、繰り返しです。一年が、過ぎました。始めなかった人は、去年と、同じ場所に、います。五つの財布を、一人で回そうとして、相変わらず、夜遅くまで、何かに、追われている。銘柄の確認を、忘れた朝が、あり。仕入れが、遅れた週も、あった。銀行への挨拶が、気づけば、二か月、空いていた。体力は、一年分、落ちました。その分だけ、こなせる量も、減りました。焦りだけが、去年より、濃くなっています。
始めた人は、どうか。疲れない手が、そばに、増えました。手を動かす仕事は、その手に、任せ。自分は、決めるべきことだけを、決める。そういう、一日に、変わりました。体力は、同じように、落ちています。けれど、落ちない相手が、肩代わりして、くれるので。こなせる量は、むしろ、増えました。
二人の間に、開いた差は、才能の、差では、ありません。学歴でも、体力でも、ありません。一年前に、始めたか、始めなかったか。ただ、それだけ、です。ここまで、50代からの、お金と、仕事の話を、してきました。伝えたかったことは、突き詰めれば、二つ、です。
一つは、入り口を、五つ持つこと。もらう、稼ぐ、創る、増やす、回す。この、5ポケッツ戦略術。もう一つは、その五つを回すための、疲れない手を、持つこと。エンジニアゼロ。コードスキルゼロ。プログラミング経験ゼロ。その状態から、Claude、ChatGPT、Geminiという、三つのAIを、自分の手足として、育てていく。
AI経営本部。この二つを、組み合わせて、持つこと。積み重ねてきた経験を、武器に変えて。限られた時間を、何倍にも、生かしていく。遅すぎる、ということは、ありません。始めた、その日から、景色は、変わり始めます。五回の中で、何度も、お伝えしてきました。
50代を、苦しめているのは、能力の、不足では、ないと。制度と。まだ来ない未来を、先に、背負ってしまう心と。自分で、自分を、見限る癖と。このうちの、いくつかは、自分の側で、変えられます。その、はじめの一歩が、五つの財布を、知ること。そして、それを回す手を、持つこと。どうか、今日の話を、明日からの、何かの、きっかけに、してください。