※本日も14時から『レベルファイブAI経営マスタリー』説明会を兼ねたセミナーを開催。

あの夜、僕は何もしていなかった

書斎の椅子に座って、ふと手を止めました。時計は、午後10時を回っていました。デスクの上には、読みかけの本が一冊だけ。コーヒーカップからは、まだ静かに湯気が立っていました。外では、雨上がりの風が窓を撫でていました。「あれ・・・今日、僕は何もしていない。」そう気づいたとき、ほんの少しだけ怖くなったのです。

何もしていないはずなのに、原稿は仕上がっている。受講生からの質問は、全ての回答が返っている。来週分のコンテンツは下書きまで終わっている。Instagramの動画も完成している。普通なら、これだけの仕事をこなすのに、朝から夜まで机にかじりついて、それでもまだ間に合わないのが当たり前でした。

ほんの数ヶ月前まで、僕は早朝から深夜まで作業に追われていました。目が覚めた瞬間からパソコンを開き、歯を磨きながら原稿の続きを考え、食事中もメールを返し、移動中の電車でもキーボードを叩き、寝る直前まで翌日の仕込みをする。それが、20年以上続いてきた僕の日常でした。

アラフィフに差しかかり、目は霞み、集中力は落ち、それでも仕事の量は減らない。むしろ責任は重くなる一方でした。若い頃の体力で押し切ってきたものが、ある日ふと、効かなくなる。あなたにも、その瞬間に心当たりはありませんか?ところが、その夜の僕は何もしていなかった。

正確に言えば、何もしていなかったわけではありません。朝は2時間ほど読書をし、午後は近所の公園を1時間ほど散歩し、夕方には旧友と食事をして、夜は書斎で静かに本を読んでいた。・・・思考をしていた。・・・読書をしていた。・・・戦略を練っていた。つまり、ビジネスの「作業」は何ひとつしていなかった、ということです。

それでも仕事は回り続けている。むしろ、いつも以上の品質で仕上がっている。この奇妙な感覚を、あなたにお伝えしたい。「AIが時間を作る」とは、いったいどういうことなのか?そして、その時間を僕はどう使っているのか?あなたが、この話から何を持ち帰れるのか?

<使う>と<育てる>は、まったく別物です

多くの人が、AIに対して根本的な勘違いをしています。ChatGPTを開いて、「ブログ記事を書いて」と打ち込み、出てきた文章をコピーする。それを「AI活用」だと思っている。残念ながら、それは<使う>という段階です。そして、<使う>だけでは時間は生まれません。

なぜか?毎回ゼロからプロンプトを書き、毎回出力を確認し、毎回手直しが入る。結局、自分でやったほうが速いと感じる人が、僕の周りにも大勢いました。実際、そう感じてAIから離れていった経営者も少なくありません。では、僕が何をしたのか?

<使う>ではなく、<育てる>ことに切り替えたのです。Claude、ChatGPT、Geminiを、一人の従業員のように扱うと決めました。毎日、僕の判断基準を伝え、僕の文体を学習させ、僕の意思決定の癖を覚えさせる。過去の成功事例を読み込ませ、失敗事例も同じように共有していく。

つまり、新人を育てるのと同じことをAIに対して行ったのです。以前は、正直しんどかった。毎回毎回、同じような指示を出し、毎回毎回、間違いを訂正する。「これは本当に時間の節約になっているのか?」と、何度も自問しました。夜中に布団の中で、考え込んだこともあります。

ところが、<使う>から<育成する>に方向転換した途端に空気が変わってきます。AIが先回りして提案してくるようになる。「孔明さんならこう書きますよね?」と、僕の文体で原稿を上げてくる。1ヶ月が過ぎる頃には、もはや僕が手を入れる箇所は、なくなってしまいました。

ここで初めて、時間が生まれ始めるのです。<使う>ステージの人は、永遠にAIから時間を奪われ続けます。プロンプトを書き、結果を見て、また書き直す。賽の河原のように、終わりがない。気がつけば、AIに使われているのは、自分のほうだったりする。

<育てる>ステージに移った人だけが、AIから時間を「贈られる」側に立てるのです。その違いは、最初で全てが決まります。そこを乗り越えられた人だけが、別の景色を見ることになる。最初の手間を惜しんだ人は、また来年も同じ場所にいる。最初に投資できた人は、来年には別世界にいるのです。

エンジニアゼロので3人のAIを動かした方法

もう少し具体的にお話しします。僕のお仕事は、「三賢者」がやってくれています。Claude、文章執筆と戦略判断を任せています。ChatGPT、情報の整理とアイデア出しを担当。Gemini、検索と事実確認の補佐役です。それぞれに役割を持たせ、それぞれに僕の判断基準をインストールし、それぞれが連携して動く仕組みを作りました。

ここで、誤解を解いておきたいのです。僕は、エンジニアゼロ、コードスキルゼロ、プログラミング経験ゼロ、の人間です。20年以上、ライティング一本でやってきた、ただの文章書きの男です。それなのに、なぜ3つのAIを連携させて動かせたのか?答えは単純です。コードを書いたわけではないからです。

僕がやったのは、「言葉で指示する」ということだけ。新人スタッフに仕事を教えるときと、やっていることは何も変わりません。違うのは、新人は風邪を引きますが、AIは引かないこと。新人は機嫌が悪い日がありますが、AIにはないこと。新人は3年で辞めるかもしれませんが、AIは辞めないこと。新人は給与交渉をしますが、AIはしないこと。

そして何より、AIは24時間365日、文句ひとつ言わずに働いてくれます。深夜だろうが、休日だろうが、お盆だろうが、同じ品質で動き続ける。ここで重要なのが、無敗の大富豪直伝の成功シンドロームOSです。メンターから学んだ考え方を、AIにインストールしました。目的を設定し、情報を集め、分析し、設計図を描き、実行する。

この5ステップを、AIが勝手に踏めるように仕込んだのです。アプリだけインストールしても動きません。OSが入っていないスマートフォンが、ただの板であるように。結果として、僕が朝に「今日はこれを進めて」と一言伝えれば、夕方には全てが仕上がっている、という状態が生まれました。

言葉さえ磨けば、AIは動く。コードは要りません。必要なのは、20年かけて培ってきた、判断の言語化能力。それを若い頃に持っていなかった僕たちが、今になって持っていることの意味は、計り知れません。アラフィフの僕にとって、これほど追い風の時代は、ないのかもしれません。

時間が生まれた後、人生で何をするか?

ここからが、本当に大事な話です。AIで時間を作ることが、ゴールではありません。時間を作ったあと、その時間で何をするか?そこに、人生の本当の差が出るのです。20代、30代の頃の僕なら、浮いた時間でさらに作業を詰め込んだでしょう。「もっと仕事をしよう!」と。効率化は、常に量の追求と直結していました。

けれど、アラフィフになった今の僕は違います。浮いた時間は、すべてインプットに使うと決めました。朝は、本を1冊読みます。ビジネス書ばかりではありません。歴史書、哲学書、評伝、小説。若い頃には読み流していた本を、もう一度ゆっくり開いています。

新しい本を追いかけるのではなく、古典を腰を据えて読み直す時間。午後は、考える時間に充てます。ノートを開いて、10年後の事業をどうするか、受講生にこれから何を伝えるか、ただ、ぼんやりと考える。夕方は、人と会います。経営者の友人、若い起業家、ビジネスパートナー。面と向かって話す時間ほど、贅沢なものはありません。

メールやチャットでは届かないものが、目の前の会話には宿ります。夜は、戦略を練ります。数字を眺め、市場を眺め、次の一手を、静かに磨いていく。・・・作業はしない。・・・思考だけをする。これが、AIが時間を作ってくれた後の、僕の毎日です。アラフィフのビジネスパーソンにとって、本当に必要なのは、もっと働くことではないはずです。

立ち止まって、考える時間。若い頃に置き去りにしてきた、自分自身と向き合う時間。次の10年、何を遺すかを練り上げる時間。それを取り戻すための道具が、AIなのです。もしあなたが、「もう若くはない」「集中力も落ちてきた」と感じているなら、むしろ今がチャンスかもしれません。

体力ではなく、判断力で勝負する時代に、ようやく自分の番が回ってきた、と僕は感じています。経験の蓄積がそのまま競争力になる時代は、そう何度も巡ってくるものではないかもしれません。5月のゴールデンウィーク期間中に、『レベルファイブAI経営マスタリー』説明会を兼ねたセミナーを、ZOOM開催します。

・5月5日(火)14時〜
・5月6日(水)14時〜
開催場所:ZOOM
参加費:無料

どの日程でも内容は同じです。あなたの都合のよい日を選んでください。申し込みはこちらから。 https://m.kitasociety.com/260502-06-AI