その話題、会話の中で答えられますか?
会議が終わったあとの、ちょっとした雑談です。後輩が、スマホの画面を見ながらこう聞いてきます。「エヌビディアって、結局、何の会社なんですか?」あるいは、お客さまとの食事の席で、こんな話題が出たとします。「OpenAIが、だいぶ苦しいらしいですね。」家に帰れば、子どもから「AIって、どこの会社が作ってるの?」と聞かれることもあるでしょう。
あなたなら、その場で何と答えるでしょうか?「株はやっていないので、アメリカの会社の話は関係ないんですよ。」そう考える方も、まだ多いと思います。ただ、聞いてきた後輩は、株の話をしたかったわけではないはずです。ニュースで見かけて、気になっただけでしょう。
米国株のニュースは、投資をしている人だけが追いかけるもの。そう思われてきました。けれども、僕の見方は違います。いまの時代、米国企業とAIの話題は、社会人として最低限知っておくべき教養になっています。毎朝使っているスマホも、パソコンも、検索も、AIも。その多くが、アメリカの会社の商品です。
Amazonで買い物をして、Netflixで映画を見て、Googleで調べものをする。気づけば、1日の中でアメリカの会社に触れない時間のほうが少ないくらいです。会社の業績が変われば、値段が変わり、サービスが変わり、あなたの仕事の道具も変わっていきます。ですから、株を持っているかどうかとは関係なく、ニュースはあなたの毎日に直接つながっています。
厳しい言い方になりますが、この話題を知らないままでいるのは、社会人としてかなり遅れていると見られてしまいます。部下や後輩の前で、何も答えられない。お客さまの話に、相づちを打つことしかできない。すると、周りからは「この人は、世の中の動きを追っていないのかな?」と思われてしまう。そういう類いの情報なのです。
しかも、AIの世界は動きがとても速い。半年前に話題だったことが、もう古い話になっています。遅れて知ったのでは、会話の中では間に合いません。オンタイムで知っておくことが大事なのです。逆に言えば、ここを押さえておくだけで、会話の中で恥ずかしい思いをすることはなくなります。では、何を、どこまで知っておけばいいのか?
AIの道具は、ほとんどがアメリカの会社
僕自身の毎日を振り返ってみます。僕は、物販、サービス、情報、飲食のすべての事業を、AIに任せる形に組み直してきました。その仕事を回しているAIは、アンソロピック、オープンエーアイ、グーグル。3社とも、アメリカの会社です。ですから、この3社のニュースは、僕にとって株の話である前に、仕事の道具の話です。
たとえば、アンソロピックの上場が近づいていると聞けば、この会社は5年後もいまの勢いで道具を出し続けられるのか?と考えます。「売上200億ドル下振れ」の報道でAI株が急落したときは、自分が使っている道具の値段や中身がどう変わるのかが気になりました。
MetaのAI「Muse」が出てきたときもそうです。買い物や解約まで、代わりにしてくれるAIです。このAIが広がれば、お客さまの買い方そのものが変わるかもしれません。商売をしている者として、放っておけない話でした。NetflixやAmazonのように、お客さまの「なんとなく続ける」で稼いできた会社にも、影響が出てきます。
こうして見ると、米国企業のニュースは、遠い国の話ではありません。あなたの会社が使っているメールも、表計算も、会議の道具も、多くはアメリカの会社のものだと思います。その会社が何に力を入れていて、どこで苦しんでいるのか?それを知っているだけで、来年、自分の仕事の道具がどう変わりそうかが見えてきます。
たとえば、あなたの会社でも、新しい道具を入れるときには稟議が要りませんか?大企業ほど、1度入れた道具は簡単には入れ替えません。YouTubeの連載では、これを「稟議という堀」と呼んで、Microsoftの強さを数字で確かめました。こういう見方を知っていると、自分の会社のAIの入れ方も考えやすくなります。
部下に「次は、どのAIを使えばいいですか?」と聞かれたとき、理由をつけて答えられるようになる。お客さまとの雑談で、相手の業界にAIがどう入ってきそうかを話せるようになる。社会人としての信頼というのは、こういう小さな場面の積み重ねで決まっていくのではないでしょうか?
僕は、米国株の情報を「儲けるための情報」ではなく、「世の中の動きを知るための情報」として追いかけてきました。その目で見ると、毎日のニュースの意味がまるで違って見えてきます。
周りの半分以上が、もうAIに触れている
これは、僕の感覚だけの話ではありません。総務省の『情報通信白書』の、2026年7月に公表された版に、はっきりした数字が出ています。何らかの生成AIを「使っている」か「使ったことがある」と答えた人は、日本で58.8%でした。1つ前の調査では、26.7%。その前の調査では、9.1%です。10人に1人もいなかったところから、2年ほどで半分を超えました。
海外は、もっと進んでいます。同じ調査で、米国は46.3%から68.8%、そして75.6%へと伸び続けています。中国は93.6%でした。海外のお客さまや取引先と話す機会がある方なら、AIの話題はなおさら避けて通れません。会社の側も同じです。何らかの業務で生成AIを使っていると答えた日本の企業は、86.4%にのぼります。
野村総合研究所が517社に行った調査でも、生成AIを「導入済み」の会社は57.7%まで増えていました。つまり、あなたの部下も、後輩も、お客さまも、半分以上がすでにAIに触れているのです。AIに触れている人は、AIのニュースにも自然と目が向きます。
ChatGPTの会社は、いま何をしているのか?エヌビディアの次は、どこが伸びるのか?そういう話題が、会議のあとの雑談や、食事の席で当たり前に出てくるようになります。ところが、同じ野村総合研究所の調査では、「リテラシーやスキルが不足している」と答えた会社が70.3%ありました。
10社のうち7社が、使う人の知識が足りないと感じているわけです。道具は入った。でも、使う人の側の知識が追いついていない。ここに、差がつく余地があります。周りの半分以上がAIに触れている中で、その裏にある会社の動きまで話せる人は、まだ多くありません。
だからこそ、いまのうちに押さえておけば、会話の中で頼られる側に回れます。部下にAIの使い方を聞かれる立場の方なら、その裏にある会社の話までできるだけで、説明に重みが出てきます。反対に、1年後になっても知らないままだったら、どう見られるでしょうか?58.8%が、70%、80%と増えていったとき、知らないことのほうが目立ってしまうかもしれません。あなたの周りでは、AIの話題が出る回数は増えていませんか?
毎日の数分で、知っておくべき話題がそろう
では、忙しい毎日の中で、どうやって追いかければいいのか?決算の資料を自分で読み込むのは、なかなか大変です。英語の記事を毎日追いかけるのも、現実的ではありません。そこで、僕のYouTubeの連載「米国株20億円投資家の結論」を使ってください。いま話題になっている米国企業とAIのニュースを、1本ごとに1つのテーマで取り上げています。
たとえば、これまでに扱ってきたのは、こういう話題です。対企業のAIで、最後に勝つのはMicrosoftか?AIの秘書の覇権を、どこが握るのか?OpenAIショックの200億ドルは、どこへ消えたのか?エヌビディアの次の本命は、ブロードコムか?スターリンクが、「第4の携帯会社」になるのか?
売上は伸びているのに、株価が1年で約半分になったGrab。株価が最高値から約8割下がったナイキ。これから配信するのは、TSMCがアメリカに2,650億ドルも投じる理由。アンソロピックの上場。マイクロソフトとエヌビディアがシンガポールの隣のジョホールに集まる理由。どれも、会議のあとの雑談や、お客さまとの食事の席で出てきそうな話題です。
しかも、ニュースをなぞるだけでは終わりません。その会社が5年後、10年後にどうなっていくのか?強気の見方と弱気の見方を両方並べてから考えています。1本ごとに、話の入口から結論まで、順を追ってお話ししています。ですから、ただ「知っている」だけでなく、「自分はこう見ている」とひと言添えられるようになります。
ここまで話せると、部下や後輩からも、お客さまからも、見られ方が変わってくるはずです。通勤の電車の中や、移動の時間に、まずは1本、聞いてみてください。チャンネル登録をしておけば、新しい回が出たときにすぐに届きます。公開を始めてから、登録者は少しずつ伸びていて、10月14日の確認時点で1,474人になりました。話題に遅れないためのいちばん手軽な方法です。
YouTube「米国株20億円投資家の結論」◆チャンネルはこちらから→ https://www.youtube.com/@zetaneet
知らないまま、相づちを打つ側でいるのか?それとも、理由を添えて話せる側に回るのか?その差は、毎日の数分でつけられます!