逃げる前に、手段を持って下さい

逃げないで下さい。正確には、「まだ」逃げないで下さい、ということです。人間関係が限界に近いとき、人は逃げ場を探します。深夜に転職サイトを開く。通勤電車で求人を眺める。独立という言葉を、検索してみる。どれも、自然な反応です。お仕事絡みの人間関係で、追い詰められた人ほど、早く動きたくなります。

この場所から出られるなら、どこでもいい。そう思う日が、きます。世間でも、つらいなら逃げていい、と言われるようになりました。十年前とは、空気が変わっています。令和になり、コロナ禍を経て、我慢が美徳だった時代は、終わりました。確かに、そう思います。我慢し続けて心を壊すくらいなら、離れたほうがいい。そこは、迷う必要がありません。

ただ、一つだけ気をつけて頂きたいことがあります。逃げ方の話です。逃げた先に、また人間関係があることです。転職すれば、新しい上司がいます。独立すれば、客先と取引先がいます。むしろ独立のほうが、気を使う相手は増えます。場所を変えただけでは、同じことがもう一度起こります。

しかも次は、逃げ場がありません。逃げること自体が悪いのではありません。僕も、逃げていい場面はあると思っています。ただし、危ないのは、手段を持たないまま逃げることです。次の場所を、条件で選べなくなるからです。ですので、順番を提案させて下さい。逃げ出す前に、一年だけ耐える。

その一年で、人と向き合わなくても稼げる手段を手に入れておくということです。辞表を出すのは、そのあとでも遅くありません。手段を持ってから離れるのと、何も持たずに離れるのとでは、その後がまったく違います。前者は、選んで出ていく形になります。後者は、追い出される形に近くなります。今日は、先に手段を持った方の話をします。料理人だった方です。耐えた一年の先に、何が待っていたのか?

厨房という戦場

シェフでした。「ケイタ式」の受講生に、S太郎さんという方がいらっしゃいます。パソコンに向かう姿からは、誰も思わないでしょう。この人は、包丁を握って生きてきた方です。話は、若い頃までさかのぼります。日本を出ました。向かった先は、ヨーロッパです。言葉は通じません。知り合いもいません。

それでも、本場の一流レストランの厨房に立つことができました。火の音。鉄の音。飛び交う声。その中で、黙って手を動かし続けた年月があります。怒鳴られても、言葉の意味が分かりません。分からないまま、体で覚えるしかない。腕は、上がりました。帰国します。日本の一流レストランで、任される立場になりました。

ここまでは、まっすぐな道です。修行を積み、腕を認められ、現場を任される。誰が見ても、成功した料理人でした。ところが。厨房には、料理以外のものがありすぎたのです。上には、コック長がいます。上下のはっきりした世界です。機嫌を損ねれば、その日の仕事がやりづらくなります。下には、チームのメンバーがいます。強く言えば、辞める。言わなければ、料理の質が落ちる。

どちらを選んでも、何かを失います。そして前には、お客様がいます。皿を出すたびに、その反応を見る。上。下。前。三方向すべてに、気を配り続ける日々です。20代は、走れました。気力で押し切れたのだと思います。30代も、なんとかなりました。ところが、40代に入って、きつくなったそうです。

厨房の熱ではありません。体力でもありません。気を使い続けることに、疲れてしまったのです。好きだったはずの料理が、少しずつ重くなっていく。嫌いになったわけではありません。一日の終わりに、向き合う元気が残らなくなっていた。それだけのことです。

板挟みの年代です

特に、40代と50代です。上と下の両方に気を使う年代が、ちょうどここです。役職がつけば、上からは数字を求められます。下からは、不満が上がってきます。どちらの言い分も分かってしまうところが、この年代の苦しさです。分からなければ、まだ楽でした。若い頃なら、どちらかの側に立てました。今は、間に立たされます。

そして、どちらからも味方だと思われません。誰のためにやっているのか、分からなくなります。若い頃のように、やり直しがきく年齢でもありません。家族もいます。住宅ローンの支払いも残っています。辞めます、の一言が言えません。言えないまま、また月曜日がきます。逃げにくい年代で、最も苦しい場所に立たされることになります。

ここが、一番きついところです。包丁を置くかどうか?S太郎さんがそこまで来ていたときに、出会ったのが「ケイタ式」でした。国内で仕入れて、海外に売る物販です。仕入れはネット上で完結します。頭を下げて在庫を回してもらう場面がありません。販売は、プラットフォームの仕組みの中で終わります。お客様とのやり取りは、決まった文面をコピペで貼り付けるだけです。

英語を話す必要も、電話に出る必要もありません。感情のやり取りが、そもそも発生しません。上司もいなければ、部下もいません。誰の機嫌も、読まなくていい。厨房とは、正反対の環境です。この構造が、S太郎さんには合っていました。技術のある方が、気を使うことだけで消耗していた。その部分だけが、消えたのです。

稼げるようになったことで、心の平穏を取り戻されています。そして今、面白いことが起きています。たまに、臨時のシェフとしてレストランに呼ばれる。そこで、腕を振るっておられるのです。生活のためではなく、暇つぶしとして。料理から逃げたわけではなかった、ということです。

翼が生えた人から、変わっていく

一年だけです。耐えて頂くのは、その一年だけです。S太郎さんが取り戻されたのは、収入だけではありません。料理との向き合い方が、変わりました。同じ厨房に立っても、見えるものが違います。生活のために作らなくてよくなったとき、料理は好きなものに戻ったのだと思います。心が自由になると、同じものが違って見えます。

嫌いになりかけていたものと、もう一度向き合えるようになる。40代と50代の受講生は、すでに100人前後もいらっしゃいます。珍しい年代ではありません。むしろ、中心の年代です。この商売は、体力で勝つものではありません。判断と、段取りの商売です。どれを仕入れるか。

いくらで出すか。どこで手を引くか。長く働いてきた方ほど、向いている面があります。苦しんできた年数が、そのまま不利にならない。そこに、2026年版ではAIが乗ります。毎日繰り返している単純作業を、判断の基準ごとAIに渡していく。商品を探す。並べる。値段を直す。在庫を確かめる。商品を出品する。人と関わらない部分が、そのまま加速します。

逃げるための手段が、飛ぶための翼に変わる。そういう年になりました。それを、オフの世界の手取り足取り型OJT講義を通して、ケイタ社長から直接学べるのが、「ケイタ式OJT年間プログラム〜AIオートメーション〜」です。第1回の講義は、2026年9月6日の日曜日です。

手取り足取り型のため、参加できるのは10名です。毎月東京に来られることが条件です。この条件が難しい場合は、無理をされないで下さい。全12回を、ケイタ社長ご本人が直接ご担当されます。その中身を説明会をかねたセミナーを視聴してから、決めて頂いて構いません。

次回、8月23日(日)21時〜
国内仕入・海外輸出の王道物販「ケイタ式+AI」年間プログラム2026説明会を兼ねたセミナーhttps://joinnow.live/s/ZSupZk

逃げる選択肢を持てるようになるために・・・。自由な空へ羽ばたく「翼」を手に入れましょう!